【2023年】官報合格者インタビュー① ~30代ママが異業種からの挑戦~
- MC
- 11月30日、今年も税理士試験の合格発表日がやってきました。税理士業界の中で驚愕的な「税理士・税理士有資格者比率」を誇るあいわ税理士法人(75名)では、今年も官報合格者が2名誕生しました!
- MC
- まずは、今年あいわ税理士法人に入社したばかりの亀田さんにお話しを伺います。官報合格、おめでとうございます!今のお気持ちからお聞かせいただけますか?
- 亀田
- ありがとうございます。端的に今の気持ちを表現すると、とにかくホッとしました。
- MC
- 今朝の合格はどこで知りましたか?
- 亀田
- 合格発表時間には出社していたのですが、PCをデスクから離れた場所に持っていき「官報合格」を自分の目で確認しました。お恥ずかしい話なのですが、こみあげてくる嬉しさと安堵感から、ついつい涙を流してしまいました。合格を確認した直後は、夫と両親に報告メールをしました。家族も職場の人たちも全員喜んでくれました。本当にありがたいです。
- MC
- 亀田さんがあいわ税理士法人に入社したのは2023年10月。5科目目の受験を終えてからの入社ということですね?
- 亀田
- そうなんです。私は長らく会計業界とは全く無関係の業界で仕事をしてきました。新卒後、カード会社の人事部門でキャリアをスタートし、その後、戦略系コンサルティングファーム、IT業界の役員秘書として働いてきました。秘書時代、株主総会の資料に触れた際に「財務諸表」がまったく理解できなくて・・・。このことがきっかけで、5年前に簿記の学習を始めたんです。
- MC
- 日商簿記3級から税理士試験官報合格に至るまでの5年間のストーリー教えてもらえますか?
- 亀田
- 借方・貸方も知らなかった私ですが、独学で2018年2月の日商簿記検定試験2級に合格しました。勢いづいた私は「半年後の税理士試験(簿記論)に挑戦したい!」と思い、即座にTACで簿記論の学習を開始しました。簿記論の難易度をまったく理解していない無謀な意思決定だったと思います。3月末に会社を退職してからの5か月間は「簿記漬け」の毎日。常に簿記のことばかりを考えていましたので、夫からは「ねぇねぇ、話聞いてる?」と自宅でつっこまれることも多々ありました。
- MC
- 亀田さんは、半年間の学習で簿記論に合格されました。素晴らしいですね。
- 亀田
- 短期集中で合格できたことは本当に嬉しかったです。簿記のパズルを解くような感覚にハマることができました。そして何よりも「ビジネスで通用する武器を身につけたい」という気持ちが30代になってから強くなり、モチベーションを担保できたと思います。
- MC
- 簿記論に合格した翌年以降はいかがでしたか?
- 亀田
- 受験に専念した2年目は財務諸表論と消費税法を受験し、ともに一発合格を果たすことができました。財務諸表論・消費税法は「妊婦受験」で、座席を広く使える「特別席」で受験することができました。税理士試験は資料が多いので、広い席で受験ができたことはラッキーでした。余談ですが、財表・消費の合格発表日の二日後に出産を迎えしました。
- MC
- 妊婦受験からの合格出産、ドラマチックですね。ということは、4科目目以降は乳幼児と対峙しながらの受験、大変だったのでは?
- 亀田
- はい。税理士受験3年目は全く勉強できませんでした。ですが「一度試験から離脱すると戻れない」と直感し、法人税法の願書だけは提出して練習受験はしました。翌年は法人税法の受験に絞り込み、成績も順調だったのですが…A判定で不合格でした。「法人税燃え尽き症候群」になってしまいそうでしたので、受験5年目は、法人・相続の2科目を学習し、法人税に合格。そして、今年、相続税法を最後に受験しました。
- MC
- 見事な闘いでしたね。あいわ税理士法人に入社したのは、最後の科目の受験を終えてからということですね?そして、入社直後に官報合格された。
- 亀田
- その通りです。税理士業界未経験の私が「育児」「受験」「仕事」の3つをコントロールすることは難しいと思いました。ですので、税理士試験にサヨナラをしてから新しい仕事と向き合いたいと考えていました。
- MC
- 税理士受験を振り返っていかがですか?
- 亀田
- 出産後は育児との両立が大変で、睡眠不足に陥ることがつらかったですね。家族の犠牲もあり、罪悪感に悩んだときもありました。サポートし続けてくれた夫には心から感謝しています。税理士試験から解放された今、週末は100%家族と過ごすことができています。
- MC
- 時間がないママさん税理士受験生へのアドバイスをお願いします。
- 亀田
- とにかく時間がなかった私は、例えば答練(模試)では「間違えた箇所だけ」を解き直しました。そして、間違えた箇所を1つのテキスト(私の場合はTACのポイントチェック)に書き込み、それだけを見るようにしていました。情報を一元化することで、できるだけ効率的な学習を意識していました。
- MC
- ありがとうございます。最後に今後の展望についてお願いします。
- 亀田
- 税理士試験の官報合格を果たすことはできたものの、実務はまったくの未経験です。
「30代後半」「子持ち」「未経験」の私を採用してくれた当社(あいわ税理士法人)には本当に感謝しています。今後は専門家としての経験を積み、法人から個人まで幅広いお客様のお役にたてるような税理士になりたいです。 - MC
- 本日はありがとうございました。
- 亀田
- ありがとうございます。
プロフィール:
亀田 奈々(かめだ なな)