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合格体験記2023.01.06

【2022年】官報合格者インタビュー

2022年11月30日、国税庁は令和4年度(第72回)税理士試験結果を発表しました。今回の税理士試験の受験者数は28,853名(前年+1,554名)となり2年連続の増加となりました。また、令和4年度税理士試験では、620人の方が5科目到達者(官報合格者)となりました。

さて、業界トップクラスの有資格者比率を誇るあいわ税理士法人では、2022年も新たに2名の官報合格者が誕生しました。
今回は、見事官報合格を果たした中井さん、岡田さんへインタビューしました。

税理士試験を終えて

MC:
官報合格おめでとうございます。現在の率直なお気持ちから伺ってもよろしいでしょうか?

中井:
そうですね。「やっと税理士試験が終わったか!」というのが本音です。そして、合格発表日がワールドカップ期間中だったということもあって、個人的には官報合格を果たしたことよりも、サッカー日本代表がドイツとスペインに勝利したことのほうが嬉しかったです。学生時代はサッカー一筋の私でしたので。官報合格自体はネットで知りましたが、通知書類が届いたのは12月3日の土曜日でした。

岡田:
私も通知書類を受け取ったのは土曜日です。封筒の中には合格証書が折れ曲がらないような厚紙が入っているだけで、想像以上にシンプルな郵便物でしたね(笑)。

MC:
岡田さんからも官報合格の感想を伺えますでしょうか?

岡田:
税理士試験を始めて6年目で官報合格を果たすことができ、本当に嬉しかったです。最後の3年間は本当に結果がついてこなかったので、正直「官報合格する」という絶対的な自信はありませんでしたが、今年に関しては、本試験後まったく勉強せずに合格発表日を迎えました。兎にも角にも「税理士試験の呪縛」から解放されたことが嬉しいです。

合格発表当日について

MC:
合格発表日はどのように迎えましたか?

岡田:
合格発表直前に受験票をどこにしまったかを失念してしまい、冷や冷やしました(笑)。
合否は朝の8:30に確認できるのですが、とにかく「自分の目で確かめる」と決めていました。

あいわ税理士法人は「税理士試験に合格すること」をとても重視しているので、その分、毎年合格発表日は祭事なんです。もし、合格していると社内チャットにたくさんメールが来るので、チャットを開く前に自分で確認したいと思いました。

合格発表日は在宅勤務だったのですが、8:30過ぎに「官報合格」を自分で確認した後、PCを開いたら社内チャットに40件くらいお祝いのメールが来ていました。本当に温かい組織だなぁと思います。

中井:
私は普通に出勤していました。朝型なので、合格発表時間にはすでに会社にいました。私の場合、コーヒーを飲みに少し離席をして、席に戻ると「おめでとう!」とPC画面に張り紙があって(笑)。それを見て合格を知りました。もちろん、その後自分でも国税庁のHPへアクセスして受験番号を確認しました。

MC:
税理士試験に官報合格したことを最初に伝えたのは誰ですか?

中井:
官報合格したことを確かめてからすぐに、滋賀に住んでいる母親にメールをしました。ですが、いつまで待っても返事がこないので、結局夕方電話をしました。おかんはメールを見ないんですよね。やはり、大事なことは電話ですね(笑)。

岡田:
私もすぐに家族にLINEしました。会計税務関係の職業に就いているのは私だけなのですが、特に姉が喜んでくれました。

官報合格までの道のり

MC:
官報合格を果たすまでの合格科目を教えてもらえますか?

岡田:
私はもともとテレビ局のグループ会社で営業事務を担当していました。その頃に簿記の学習から初めて、日商簿記検定試験の1級を取得しました。会計を勉強しようと思ったのはたまたまで、自宅の近所に大原簿記学校があったことがきっかけなんです。

どうせなら、税理士試験にも挑戦してみようと思い「簿記論」「財務諸表論」の学習を開始しました。会社を辞めていたこともあって、半年間の受験勉強で「簿記論」「財務諸表論」に合格できました。それが平成29年度の税理士試験です。

これは行ける!と思い、税理士受験2年目は「法人税法」「消費税法」「固定資産税」の3科目にチャレンジしました。しかし、翌年の税理士試験は惨敗。3科目とも不合格となってしまいました。模試の成績は上位だった分、落ち込んだことを覚えています。

ですが、税理士受験3年目の翌年に「法人税法」「消費税法」に合格することができ、4科目合格者となりました。この年の9月、本試験が終わったタイミングであいわ税理士法人に入社。2科目合格で入社し、その年の冬に4科目合格者となりました。

MC:
すばらしいですね。3年で4科目合格とは優秀です。そういう意味では5科目コンプリートまでの道のりが長かったわけですね?

岡田:
そうなんです。最後の科目については「固定資産税」を選択しました。ところが、2回連続の不合格となってしまったのです。「ミニ税法」は私にとって鬼門でした。「固定資産税」はこれ以上勉強できないレベルまで時間をかけたので、最後の税理士試験は思い切って受験科目を「相続税法」にシフトし、官報合格を果たすことができました。

中井:
たしかに、多くの4科目合格者が「ミニ税法」の罠に陥りますよね。学習ボリュームは小さいものの「固定資産税」のみならず「事業税」「住民税」「酒税法」どれもが高得点勝負。
私たちのような4科目合格者が多く受験する科目でもあるので、相対的に合格しづらい傾向があるのかもしれませんね。

MC:
サッカーをこよなく愛する中井さんの「ゴール」科目は何ですか?

中井:
私は「事業税」で「ゴール」しました。

一同:
ブラボー!!(笑)

中井:
私は、大学を卒業してからしばらく証券会社に勤務していましたが、前職時代の2010年に初めて「簿記論」「財務諸表論」を受験し、初年度は「簿記論」だけの合格でした。振り返れば、ワールドカップ開催年に税理士受験を開始し、ワールドカップ開催年に官報合格しました。

受験2年目で「財務諸表論」に合格し、法人税は3回目の受験で合格します。そして、3科目合格者になったタイミングであいわ税理士法人へ転職しました。あいわに転職をしてから「消費税法」に合格し、入社6年目の今年「事業税」でコンプリートという流れです。

受験勉強について

MC:
税理士試験の受験勉強で工夫していたことや習慣にしていたことはありますか?

中井:
前職時代を含めて、基本的に私は「通学派」でした。自宅にいるとすぐに横になることができますし、趣味のゲームをしてしまうので(笑)。TAC八重洲校の利用が中心でしたね。ミニ税法は大型拠点でしか生講義がないので、最後の3年はビデオブースで勉強していました。自宅では勉強できないタイプなので、自習室をうまく活用しました。

「簿記論」「財務諸表論」の受験時代は、とにかく1日1問は何かしら計算をすることをルールにしていました。直前期は総合問題を必ず解いていたと思います。税法科目は電車の移動時間で暗記していました。各科目の学習初年度は、ミニテストや実力テストを節目に学習計画を立てました。

岡田:
私は税理士受験に専念していた期間が長かったこともあり、通学中心でした。コロナ禍になってからはWEB講義の割合も増えましたが、できる限りは通学していました。

あいわ税理士法人では、早期にリモートワークが導入されたので、移動時間が削減されて税理士受験に集中することができたと実感しています。私も中井さんと同様に、毎週の学習計画を立てて取り組みましたが、最終的には「絶対に合格してやるぞ!」という根性論に辿り着くと思います。

MC:
長い長い税理士試験を振り返ってつらかったことは何でしょうか?

中井:
やはり「4科目の壁」を突破するのには苦しみました。税法科目は計算科目に比べると受験後の手ごたえがないんです。TACや大原の解答速報や予想ボーダーをネットで閲覧しても自分がどこにいるのかピンと来ない。非常にモヤモヤします。今年は合格した!と思えば不合格になるし、ダメかな?と思えば合格していたり。

岡田:
そうですね。私も「固定資産税」には泣かされました。試験範囲の学習は終わっているはずなのに「なぜ不合格なのか?」が分からない。暖簾に腕押しでした。「簿記論」「財務諸表論」は1つの設問で失敗しても、他の設問で挽回することができますが「固定資産税」をはじめとしたミニ税法ではそれが難しいような気がします。

中井:
昔の税理士試験では「事業税」の答案用紙が15枚もあった時代があり、計算をきちんとやって、理論をどれだけ書けるかが勝負でした。重箱の隅をつつくような「仮計算による中間納付」が出題されたこともありました。今は計算と理論のバランスが大事なのかもしれませんね。たしかに、ミニ税法は初年度受験者が合格すると思いきや、4回目の受験者が平気で不合格になる怖い科目ですね。

岡田:
私は受験に専念していた期間が長かったので、税理士受験がつらいと感じたことはあまりなかったです。税理士試験の勉強は難しいけれど、面白かったと今では振り返ることができます。

税理士受験生の皆様へ

MC:
最後に税理士受験生へのメッセージをお願いします。

中井:
近年では、簿財(簿記論・財務諸表論)の2科目に合格してから就職する人が増えているようですが、税理士法人(会計事務所)への就職は「法人税法」を取得してから、または、十分に学習してからのほうが実務に溶け込みやすいと思います。あくまでも個人的な意見ですが。

岡田:
たしかに「法人税法」の知識は実務に不可欠ですよね。あいわには「法人税法」未受験でもバリバリ実務を熟す猛者もいますが。できれば「法人税法」は少しでも勉強しておいたほうが良いと思います。

中井:
「税理士試験の勉強と仕事をいかに両立させるか?」というテーマは、税理士受験生ならばみんな抱えている問題です。この点、あいわ税理士法人にいてよかったのは、やはり税理士が多く在籍しているので、良い意味で「合格しなければ!」というプレッシャーをもらえるところです。

岡田:
上司や先輩が税理士資格取得を全面的に応援してくださるので、仕事をしながらも学習時間を確保することができたと思います。

MC:
本日はありがとうございました。

中井・岡田:
ありがとうございました。

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