消費税法勉強法まとめ
合格体験記の中から消費税法の勉強法のみ抜粋してみました。
計算を速く、正確に解くことが合格のキーポイントとなります。
計算から先に解く!
合格まで5年かかりました。税法の中で最も早く勉強を開始しましたが、合格は最も遅くなりました。
消費税法は試験範囲がそれ程広くありませんが、その分受験者の実力は拮抗していて、その中で合格ラインに達する実力を付けるのは時間がかかる科目であると思います。
学習方法はテキストをじっくり読み、理論も理解を心がけながら勉強を進めました。また、複数年の受験経験の反省から、答練や全国模試では計算から先に解くようにしていました。計算から先に解くと計算で基礎点を確保でき、残った時間で理論を解くことになります。そうすると理論は時間がない中で必要最低限の事を書くように意識するので効率的に得点を積み重ねる事ができました。
私は理論から解くと書き過ぎてしまうタイプだったので同じようなタイプの方で計算と理論どちらを先に解くか迷っている方がいましたら、先に計算から解くことをおすすめします。
間違えたところは普段から目に入るように工夫する!
実務には必須というわけで選択しました。余談ですが、勉強して初めて国税分と地方税分があることを知りました。普段の生活において、誰にとっても最も身近な税法ではないでしょうか。そういう意味でも、消費税の知識は必要不可欠だと思います。
消費税も法人税と同じく配点は半々ですが、やはり計算重視でいいと思います。ただ、消費税は事業主が個人の場合、簡易課税、国等の特例など出題パターンがいくつかあります。特に簡易課税は、見落としがあると原則課税と判定を誤ってしまうような過去問もありました。
すべての取引は課税・非課税・免税・対象外のいずれかに該当するのですが、その判定は練習量をこなして精度を高めていくしかないと思います。私は間違ったものは理論集の該当ページの余白にメモしていました。そうして普段から目に入るようにして、次は間違えないよう心掛けました。
消費税を勉強して面白いと思ったのは、消費者と事業者の双方の視点を持つようになったことです。改正や新しい制度が作られると、「一消費者としてはありがたいけど、税金計算する側からすると複雑になりそうだなぁ」と思ったりします。
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計算は消費税区分がキーポイント!
クイズ感がある税法でした。
計算においては、消費税区分を間違えず区分できるかが勝負であり、ここが終わればあとはひたすら計算をするだけです。なので、この消費税区分のスピードを上げる為、何度も区分の問題を解きました。スピードを重視するあまり、読み飛ばすこともしばしば。総合問題を解く時間が取れないときは区分部分だけ解くことで、理解を深めました。
理論は、当時はほぼすべて暗記していたはずです。当てはめの問題が苦手でした。解けないわけではないのですが、その問題内容の当てはめを忘れることが多く、よく減点をされました。当てはめの問題が出題された時は、まず回答すべき理論を思い浮かべ、その理論にこの問題の内容をどう当てはめるか考えてから解くように心がけました。それでも焦ると数か所当てはめ漏れは起こりました。余裕を持つにはやはり理論を暗記し、何度も問題を解くことが必要だと思います。最終的には出題者がどう間違えさせようとしているかまで分かるようになりました。
計算と理論はリンクしていたので、理論の問題を計算問題として、計算の問題を理論問題として解くこともかなり理解に役立ちました。
電卓集計は慎重に!
計算は、簡易課税制度や複雑な納税義務判定からも出題される可能性がありますので、あらゆるパターンの問題が出ても対応できるよう準備しておくべきです。また計算ミスが命取りとなりかねないため、電卓集計は特に丁寧に行う必要があります。
理論については、範囲は広くないため、出題されそうな重要論点はベタですべて覚えます。また、本試験では解答範囲が複数のテーマにまたがる問題も出ることが多いため、テーマの内容を短縮して書くといった形で解答できるよう準備しておく必要があります。
なお私が受けた時は、実際の申告書に近い形式での問題が出ましたが、この点は実務を行っていた人には有利だったのではと思います。
理論は思考過程を意識!
計算は外販の総合問題集含め計算スピードを意識した勉強をしました。計算スピードを上げるために取引分類は迷わずできるよう、個別問題集の取引分類は定期的に見直しました。直前期は1日1題総合問題を解くようにしました。
理論は他の科目より、類似した表現が多いため覚えやすかったです。理論問題集の事例問題は解答漏れがないように、書いた後必ず見直しをしました。テキストの熟読が最も役立ったのが消費税法で、テキストの解説部分がそのまま理論の解答になることもありました。
2年目は、他の専門学校の理論問題集を解き、解答そのものより初見の問題での思考過程を大事にしました。