【2023年版】簿記論勉強法まとめ
合格体験記の中から簿記論の勉強法のみ抜粋してみました。
簿記論・財務諸表論は令和5年度の税理士試験(第73回)から、
受験資格に制限がなくなり、どなたでも受験が可能になりました。
簿記論には理論がないため、計算問題をいかに効率よく攻略するかが鍵になります。
合格者の勉強法を参考にしてみてください。
仕訳の理解を深める!
簿記論は、「なぜ、このような仕訳をするのであろうか」ということはよく考えていました。それは財務諸表論をやっていたので、かなり助けられた部分はありますが、それを常に考えていたおかげで、簿記論の問1や問2の個別論点は得意でした。また、間違えノートではなく、「自分の間違えるパターンを書き出し、その対策法を書いた紙(ルーズリーフ1枚程度)」を作っていました。試験で落ちる理由はだいたいケアレスミスなので、自分が間違えやすいパターンを書き出し、試験前に読むようにして、ケアレスミスを防いでいました。
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基礎問題を徹底的に!
簿記論はとにかく基礎問題を徹底的に取りに行くことを意識していました。そのため、基礎問題に限っては、専門学校の問題のみならず、当時刊行していた税理士受験雑誌の問題も図書館で印刷して解くようにしました。
時間的にも厳しい試験で、基礎問題を中心に取れるところを狙って解答したため、答案用紙は空欄が多く、手応えも何もありませんでしたがなんとか合格できました。
専門学校の解答解説会では最低合格ラインよりも数点低かったのですが、基礎問題が重要であることを実感した試験になりました。(この戦略を他の受験生にオススメできるかはちょっとわかりませんが…)。
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色々な問題で理解を深める!
2科目(簿記論・財務諸表論)は基本的にセットで受けるものと考えてよいです。簿記論で得た計算の知識がそのまま財務諸表論の計算に生かせるので、かなり楽になります。
[計算]
計算に関しては日商1級の学習でインプットはほとんど終わっていたので、いろいろな問題のパターンを解いて理解を深める作業が基本でした。
総合問題は特に金額の集計が重要だと思います。いかに早くもれのないように集計できるかを工夫していました。
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myルールを決めて見直しもスムーズに!
簿記も財務諸表論も計算はトレーニングで基礎を反復し、総合問題はメモの書き方や記載場所をできるだけ固定することでミスやタイムロスを減らすことを意識して取り組みました。仕訳が一行で済むものや金額だけでいいものは問題に直接書き込む、T勘定の転記する科目・転記する位置を決めておくなど、自分なりのルールを定めたことで何がどこにどう記載してあるのか迷うことがなくなり、解き終えた後の見返しもスムーズに行うことができました。
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基礎問題を繰り返し解く!
税理士試験の勉強を始めるまで簿記を勉強したことがまったくなかったため、専門学校の簿記入門コースで簿記の基礎を学んだ後に簿記論の勉強を開始しました。簿記論は問題を多く解くこと、基礎を重視することを心がけていました。簿記論は他の受験生の正答率の高い基本論点で着実に正解を積み重ねていけば合格ラインに乗るため、問題集の基本問題を繰り返し解くことを重視しました。
また、直前期の答練は同じ問題を4~5回解きました。本試験では120分で解き終わらない分量の問題が出題されるため、答練を繰り返し解くことで、解くべき問題、手をつけてはいけない問題の取捨選択ができるようになり、非常に有用でした。
優先順位をつける力を養う!
簿記論はすべて計算問題です。個人的には、どれだけ問題集をこなしたかが最も結果に反映される科目だと思います。それこそ、問題を見た瞬間に反射的に解き方が頭に浮かぶ、手が動き出すくらいに。どの科目にも言えることですが、問題集や答練は繰り返し解いて出題パターンを身に染み込ませましょう。まったく同じ問題は出なくても、似たような問題は毎年出題されています。多くの受験生は「あれだ!」と思うことでしょう。ここで自分も「あれだ!」と思えなければ非常に厳しくなります。
一方で、「出来過ぎる」ことにも注意です。私が受験した年もそうでしたが、簿記論は問題量が多く、2時間ではすべて回答できないのが通常です。何も考えずに最初から解き始めたり、複雑な問題に手を出すとあっという間に時間切れになります。その反面、回答用紙に転記するだけで得点になることもあります。自信をつけるのは大切ですが、その「自分は解ける」という自信が仇となることもあります。演習を繰り返すことで、簡単に解ける問題(最優先)、解けそうだが時間がかかりそうな問題(次点)、見たこともない問題(他の受験生も同じはずなので捨てる)をつかむ感覚を養いましょう。
多種多様な問題を解き、理解を深める!
学習の序盤は専門学校のスケジュール通りに進め、問題集を何度も解く事で基本を頭に叩き込んでいきました。直前期になると必要なものは、日本語の読解力とパズルを解く力だと私は思います。簿記は出題方式が多種多様であり、様々な角度からその項目を見る必要があると感じ、より多くの問題を解くため他校の問題も解きました。これは問題を憶える為ではなく、こういう出題の仕方もあるのだと認識し、その項目に立ち戻り、再度理解を深める為にやったことです。出題方法が変わるだけで解けなくなるのは、理解出来ていない証拠なので。
網羅的に練習するのみ!
簿記論はひたすら練習あるのみだと思います。計算問題だけなので、苦手論点は作らないように網羅的に勉強することが大切だと思います。
具体的には、仕訳や図を書いて解いたほうがよいものは、講義で習った図を同じく書けるよう練習しました。総合問題では計算用紙は使わず、電卓だけで全て計算しました。解答スピードを上げるために専門学校の講師の方の解き方を見せていただき、同じ解き方を目指し、電卓機能もうまく使えるよう練習しました。直前期には1日2題総合問題をやるようにしていました。